飾って楽しもう!ニッチ収納のつくり方
長い時間お家で過ごしていると、お部屋を飾ってみたくなりますよね。
ニッチ収納をご存知ですか?
壁の厚みを利用して、くぼみをつくって棚にする、ちょっとした魅せる収納スペースのことです。
出っ張りを最小限に抑え、動線の邪魔になりにくいのもポイント。
飾り棚として作る場合は、中に間接照明を入れたり、コンセントを入れたりすることも。
収納目的で作る場合は、中にポールを入れてS字フックを吊るしたり、可動棚を入れた作り方をすることもあります。
ニッチの中の棚をガラス板やアクリル板にして質感を楽しんだり、ニッチの正面壁にタイルを貼ったすることで、オーダーメイド感が高まります。
今回は、そんなニッチを素敵なインテリアとして、印象的に仕上げる方法をご紹介します。
まずはじめに、ニッチのメリットとデメリットを整理してみます。
ニッチのメリットとデメリット
(メリット)
ニッチの代表的なメリットとしては、 出っ張りが少なく、室内を広く使える点。それでいて抜群の存在でおしゃれ度をアップすることができます。
また、階段や廊下などの空間に縦長のものをリズミカルに、横長なニッチに照明器具を組み合わせると、明るさだけでなく、
空間の広がりも感じることができます。
何かを飾るだけでなく、存在だけで空間の良いアクセントになってくれる優れものなのです。
(デメリット)
デメリットは奥行きに限界があること。
どうしても奥行きが欲しいニッチを作る際に、プランを調整して壁の厚みを厚く設えることもありますが、
通路幅が狭くならないか、圧迫感が出ないか、を吟味したいものです。
また、設置箇所を選んでしまうということもデメリットといえます。断熱材の入る外壁面や、
家を支えるの不可欠な耐力壁をくり抜く訳にも作ることが難しいです。
また、飾り棚全般に注意が必要なことですが、花瓶や陶器などの小物をディスプレイする場合、地震などで小物が転倒し、
床に落ちて割れてしまうなんていうこともリスクとしてあります。滑り止めなどのシートを貼って、ある程度の揺れでも
小物類が転がったり落ちたりしないよう対策することが大切です。
作り方や形、設置場所によっては、せっかくのニッチが逆にお家をごちゃごちゃさせてしまう可能性もあります。設置の
可否を確認した後は、バランスを考えながら設置しましょう。
それでは、実際によくご要望のあがる、ニッチアイデア実例をご紹介していきたいと思います。
ディスプレイ棚
ご要望が多いのは、ディスプレイとしてのニッチ。
玄関・廊下・階段・リビング・寝室など、設置場所もいろいろです。 LEDのミニダウンライトを入れて華やかにしたり、
コンセントを入れてミニクリスマスツリーを飾るという手法使い方も人気です。
おしゃれな壁紙やタイルなど、素材に拘って素敵な空間のアクセントにしましょう。
【玄関スペースに作ったニッチ】 玄関は訪れた方が最初に目にする所。 季節のお花や好きなアイテムを 並べておくと、その家の雰囲気が 伝わってきます。 |
【階段の途中にニッチを作ったニッチ】。 色と形と配置のリズムで、ただの通路スペースが インテリアのポイントに。 高さや場所をしっかり吟味して、より効果的な アクセントにしましょう。 |
【長い廊下に作ったニッチ】 照明器具を組み合わせた横長のスリット。 廊下の突き当りのブラケットも相まって、 視線を奥へと導いてくれます。
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【照明器具を組み合わせたニッチ】 ニッチ内の照明は素材を効果的に演出してくれます。 ダウンライトを組み合わせるのであれば、小さめの ピンポイントで魅せたいものを的確に照らすと効果的です。
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スイッチやリモコンのコントロールセンター
リビングやキッチンなど、スイッチやリモコンが集中する壁にニッチを設け、リモコンなどのでっぱりを解消させると
いう手法も有効です。 特にインターホンなど厚みのあるものをニッチの中に設置すれば、通る時のストレスも解消。
キッチンやダイニング空間では、給湯器のリモコンやインターホンのモニタ画面付き子機など、少し大きめのリモコン
機器が集まります。操作しやすい場所に設けると、お出かけや帰ってきた時の管理もし易く一石二鳥です。
【インターホンニッチの基本形】 まずは、インターホンやリモコン、スイッチ。 キッチンダイニングにはよく設置する機器類たち。 ニッチの中にまとめると、動線のストレスもなく 見た目もスッキリ。 |
【家族みんなのステーションニッチ】 床から天井までを使って作ったニッチ。 厚みのあるインターホンや、調光スイッチだけでなく、 コンセントや携帯の充電ステーションも。 上部に飾り棚、足元にはマガジンラックを設けてます。 みんなが使う、集まっていると便利なものをまとめて 置ける便利なオーダーメイドならではの欲張りニッチ。 |
マガジンラック
絵本や雑誌類、レシピブックを保管しておくマガジンラック用のニッチを作って欲しいというご要望もあります。
中の雑誌類が落下しないようニッチにポールや幕板を渡して雑誌類をディスプレイするように収納します。
さほど多くの収納量はありませんが、さっと取り出して使えて便利です。お気に入りを飾るように収納する、
おしゃれで実用的なニッチです。
【キッチンカウンターの背面側に作ったニッチ】 ダイニングチェアに座ると、ちょうど目線にくる 印象的なニッチ。 マガジンラック用のバーを付けていますが、 ティッシュケースなど日用的な雑貨の定位置にも。 |
【キッチンカウンターの側面に作ったニッチ】 壁を厚くし奥行きを深く確保。 家族の写真を並べたり、季節のアイテムを並べたり。 お揃いで設けた吊戸部側面のニッチにも注目を集めます。 |
トイレ収納に作ったニッチ
トイレで必ず検討するのが「トイレの収納」。
トイレットペーパーの備品や、掃除用具など、意外と多くの収納量が必要です。
階段下や小さめのサイズのトイレでは、特に収納スペースが限定されます。 この場合、普通にニッチを
作っても良いですが、既製品のトイレ用収納棚のニッチを入れたり、収納と手洗いが一体化した小型洗面台を
壁の中に設置することも。 ただし、この場合も外壁面への設置は難しいので、配置には注意が必要です。
トイレのように狭いスペースにこそニッチ収納はおすすめです。 壁の中に設置できるので邪魔になりません。 好きなインテリアアイテムをちょっと置いてみるだけで、 おしゃれな空間になります。
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一つ一つのアイテムにこだわれば、小さいな空間も 洗練されたお気に入りの場所に。 薄いグリーンをメインとした壁紙と、テラコッタ風床材の カラーリングが素敵なトイレ。照明器具にもひと工夫があり、 ナチュラルな雰囲気が満ちあふれています。 |
洗面収納として作ったニッチ
住宅の中でも特に細々とした収納が必要とされる洗面室。
既製品の洗面化粧台の多くは、鏡の裏に収納がついていたり、洗面台下に収納がついているケースがありますが、
更に手軽に使える収納として、隣接する壁を凹ませて収納用ニッチを作るケースも多くあります。
歯ブラシスタンドや整髪用スプレー、メイク用品など、お客様のニーズに応じて素材や設えも工夫します。
洗面台の横につけられたニッチ。 眼鏡や歯ブラシ、メイク用品など、何かと大小問わず、 しまい込んでしまうだけでなく、おしゃれにに すっきりと魅せる収納を工夫しましょう。 |
ま と め
いかがでしたでしょうか?
ニッチといっても、その使い方や形は実に様々。
造作として作る場合や、メーカーの既製品を利用したり、設置の仕方も様々。
あなたの暮らしに合ったニッチで、素敵さと快適さをプラスワンしてみませんか。