こんにちは!
設計部の中村です。
前回は換気や漏気によって逃げる熱量を電気代にして換算しました。
今回は実際の冷暖房費にしてみようかと思います。
「逃げた熱量を電気代に換算したもの」とこの「逃げた分を温めるのに必要な電力」
この2つは変わらないのではないかと思うかもしれませんが、実際エアコンには効率というものがあります。
COP(エネルギー消費効率)と呼ばれるものです。
1の消費電力に対してどれぐらいの能力を発揮するかというものです。
前回と同じくいえば延床面積 100㎡、天井高 2.4m、換気回数 0.5回/h 、C値1.0㎠/㎡の家で見てみましょう。
漏気だけで1時間で168Wの熱が逃げていきます。
1日に換算すると4032Whとなります。
この時にエアコンのCOPが4としましょう。電気代は30円/kWhとします。
とするとこれを温めるのにどれぐらいの電気代になるのか?
4.032kWh÷4×30=30.24円となります。
1日約31円かかる計算ですね。
1年間で暖房する期間は180日ほどあります。
ということは年間30.24×180=5443.2円損失していることになります。
暖房だけでも大きいですよね。
これもC値や温度差、エアコンの効率によって変わってきます。
C値が小さくなれば少なくなりますし、大きくなれば損失額はもっと増えます。
COPは効率が良くなれば損失額が減ります。
家の性能も大事ですが、設備も大事なのが分かりますよね。
エアコンの他にも水栓や照明、換気設備等でも電気代は減らせます。
これを期にエアコンなどの設備も気にしていただければと思います。
以上中村でした。